🏫「親」と「先生」、二つの立場から見た子どもたちの成長――みなと学園 教員座談会

参加メンバー
M先生:現在 小6担任。娘さん2人をみなと学園に通わせていた。
T先生:現在 小4担任。息子さん3人をみなと学園に通わせていた。
K先生:現在 小2担任。小6の娘さんが現在みなと学園在学中。
H先生:現在 小3担任。小2・小4の娘さんが現在みなと学園在学中。
今回お話を伺ったのは、みなと学園で担任を務める4名の先生方。
それぞれ、ご自身のお子さんもみなと学園に通わせていた(あるいは現在通わせている)経験をお持ちです。
インタビューは笑いあり、うなずきありの温かい雰囲気で進みました。
🔹 みなと学園ならではの特色ある活動は?
M先生:「運動会ですね!」
(一同)「そうですね!!」
K先生:「他には、特に低学年は行事が多いですよ。8月には夏祭りをやったり、1年生だともちつきもあります。」
H先生:「文化的な行事が多いですよね。特に卒業式は本当に素晴らしい。」
T先生:「そうそう。袴ですね。現地校にも卒業式はありますが、袴を着ることはない。子どもたちにとってとても良い思い出になるし、厳かな雰囲気があります。」
日本の伝統文化を直接体験できる行事が多いのも、みなと学園の大きな魅力。
学びは教室だけでなく、四季折々の行事や仲間との交流の中で生き生きと育まれています。



🔹 補習校として、限られた時間の中でどんな工夫をされていますか?
M先生:「1週間に1度の学校で、日本の学校の1週間分の授業を土曜日1日でやらないといけません。だからこそ、ぎゅっとポイントを絞って教えるようにしています。」
T先生:「伝えたいことは山ほどありますが、事前にしっかり取捨選択しておきます。特に補習校では、日本語力の差が大きいんです。日本語が第一言語の子もいれば、そうでない子もいる。その両方が満足できる授業になるよう気をつけています。今はデジタル教科書やパワポを使って、視覚的にも学べるようにしています。」
H先生:「とにかく“楽しく学べる”を意識しています。日本語の学習を楽しいと思ってもらいたい。週1回のみなと学園が楽しみになるように、ほめることも大事にしています。私のクラスでは、来たらステッカーをあげて、3つたまったら大きなステッカーを貼ってあげる活動をしています。土曜日に日本語に触れるだけでもすごいこと。習い事の合間に1時間だけ来てくれた子もいました。その時は“来てくれてありがとう、よく頑張ったね!”と伝えました。保護者の方からも“うちの子にちゃんと伝わっています”と言ってもらえて、本当に嬉しかったです。」
K先生:「大人からするとステッカーくらいで、と思うかもしれませんが、子どもは素直で感性が豊か。小さなきっかけで頑張りたいと思えるんですよね。」



🔹 みなと学園の子どもたちって、他の場と比べてどんな魅力を感じますか?
H先生:「現地校は“絶対に行かないといけない場所”ですが、みなと学園は土曜日の貴重な時間を削って“わざわざ”来ているんですよね。だからこそ、子どもたちからは強い意欲を感じますし、ご家庭の支えも他とは違うと感じます。」
(一同大きくうなずく)
K先生:「確かに。ある意味、親子関係が濃いですよね。土曜日を割いてまで日本語を学ばせたいという思いが、ご家庭にしっかりある。」
T先生:「みなとの子たちは本当にいい子が多い。態度もとても良くて、集中して話を聞く姿勢が自然にできています。」
M先生:「ご家庭が学習を大事にしていると、子どもも自然とそうなりますよね。」
H先生:「そうそう。親が漢字テストの点数を気にすると、子どもも気にするようになる。ただ“勉強しなさい”ではなく、『こうすればわかるよ』『こうやってやるといいよ』と具体的に方法を示すことが大事。」
──ここで話題は「現地校との両立の大変さ」に。
M先生:「うちの娘がみなとに通っていたとき、毎日のようにバトルでした。勉強をする・しないの話で。」
K先生:「うちも今、小6の娘が通っていますが、一時期は本当に大変でした。宿題や現地校との両立がきつくて、何度もバトルと葛藤の繰り返し。でも、何度も話し合った結果、今は自分から勉強するようになり、続けられています。ただ…保護者が本当につらい時期ってありますよね。」
M先生:「わかります。うちも両立には苦労しました。私は日本語をきちんと学んでほしいという思いでいっぱいで。親子間で毎週バトルが繰り広げていましたが無事卒業しました。今、娘は大学でまた日本語を専攻しているんです。」
T先生:「それはみなと学園での経験があったからこそ、大学でもう一度やろうと思ったんですね。」
M先生:「そうですね。今は、ママ、私に日本語を学ぶチャンスを与えてくれて、ありがとうと、言ってくれるようになりました。」
(一同)「そうだね!それはいいことだね。」
──さらに話は「通わせる意味」について深まる。
K先生:「日本語もできることが子どもの自信になる。現地校で自慢できることにもなるんですよね。」
M先生:「そうそう。現地校の先生もその頑張りを認めてくれる。英語は誰でも話せるけど、日本語のような難しい言語を話せるのは特別ですから。」
T先生:「やめるのは簡単。でも必ず役に立つと思う。」
K先生:「私も“意味があるのか”って何度も思いました。アメリカで日本語を学ばせるのは親の自己満足じゃないか、と言われたこともあります。」
T先生:「でも、やらせてよかったと思います。息子が在学中、日本語学習は親子で一緒に学べる時間でもありました。つらい時期もありましたが、“行かせなければよかった”と思ったことは一度もありません。」
(一同)「たしかに。」
M先生:「うちの娘は途中でやめたけど、いまだに“みなとの運動会に行きたいな”と言っています。」
T先生:「うちの息子も言っていました。“僕の居場所はみなと学園だった”と。現地校や習い事のスポーツでいつも“がんばれ”と言われ続けていた中、みなとの先生だけが“頑張ってるね”と認めてくれた。それがすごくうれしかった、と。」
M先生:「ははは、それはよかった。」
編集部:「あ、それを言ったのがM先生だったんですね!?」
M先生「そうそう、私です(笑)ありがとうございます。」
K先生「勉強の得意不得意に関係なく、みんな みなと学園が好きで、とても楽しそうですよね。」
みなと学園が“単なる日本語の授業”以上の存在であること。
そこは学びの場であり、居場所であり、親子で苦労も喜びも共有する時間。
やめる・続けるという選択を経ても、その経験は必ず子どもたちの心に残り、自信や誇りへとつながっていきます。




